2021年1月19日の日本経済新聞の朝刊に
という記事が掲載されました。
記事によると、2020年に全国で休廃業・解散した企業が19年に比べて14%増加のの4万9698件であったとのことです。
コロナ禍において政府や民間の資金繰り支援が奏功し、2年振りに減少した倒産と対照して、休廃業は調査開始以降で最多を更新しました。
産業別では最多は飲食業や宿泊業、非営利団体などを含むサービス業他の1万5624件、以下建設業8211件、小売業6168件と続いています。
休廃業した企業の41%は社⻑が70代で、60歳以上では84%に達し、社長の高齢化と後継者難にコロナ禍が重なり、事業をたたむ「あきらめ型」が目⽴つといいます。
廃業について、廃業とは法人または個人事業主が自主的に会社・事業をやめることです。
近年では後継者問題を抱えた中小企業の増加が目立っていました。
休業について、休業とは事業を一時的に停止することです。会社や事業は停止しますが、主体は存続するので、廃業とは全く異なります。
その一方、倒産とは金銭的な事情で会社・事業の経営が困難になった状態のことです。
近年、中小企業の後継者問題についてはМ&Aの活用などが解決の糸口となっていました。
しかし今回のコロナ禍において休廃業件数が最多であったサービス業についてはその数が減っており、休廃業に拍車をかける形となりました。
弊所のある福岡県においても10月には老舗料亭、1月末には老舗ホテルが廃業を迎えます。
コロナによって経済的なダメージはもちろんですが、大切な伝統や文化も失われている気がします。
ウィズコロナという新しい時代を迎える今、企業はもとより個人にも大きな変革が求められています。