2021年3月4日の日本経済新聞に
という記事が掲載されました。
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」と定義されています。
わかりやすく言うと、データの重要性を理解し、適切にデジタル技術を活用し、企業を変革していくことがDXといえます。
こうした取り組みを主体的にできる人が、DX人材と呼ばれます。
いま政府がこのDXに精通した人材の確保を急いでいます。
その背景には新型コロナウイルス禍において公共のサービスのデジタル対応の遅れがあらわなになったことが考えられます。
また日本はDXにおいて、世界でも遅れをとっています。
スイス・ローザンヌに拠点を置くビジネススクールIMD(国際経営開発研究所)が発表した「世界デジタル競争力ランキング2019」の順位は日本は63カ国中23位でした。
1位は米国で、続いてシンガポール、スウェーデン、デンマーク、スイスとなります。
トップ10内にはアジア勢では8位に香港、10位に韓国、台湾は前年より順位を3つもあげて13位に入っています。
日本はアジア勢の中でも大きく差をつけられてしまっていることが、明らかになっています。
日本でDXが遅れている理由として、経済産業省が2018年にまとめたDXリポート「2025年の崖」では、「レガシーシステム」がその理由の一つに挙げられています。
多額の投資で築いた旧来のシステムを刷新することができず、そのシステムが「老朽化・肥大化・複雑化・ブラックスボック化」していると指摘され、そうした課題を抱えるシステムの維持にコストや人材が奪われ、新たなIT投資ができず、さまざまなサービスや手続きのデジタル化を阻むことで、急速に変化する市場で取り残されてしまうと警鐘を鳴らしています。
DXでの遅れは公共サービスへの影響だけではありません。
日本ではこの30年間平均賃金が増えず、横ばいのままで、他のG7 諸国では賃金は右肩上がりに上昇しています。
平均賃金が他国のように上昇しなかった要因は様々ですが、その一つとしてDXにおいて遅れをとっていることが挙げられます。
DX の遅れにより個人の生産性が上がらず、このことにより諸外国との競争に負けてしまっていると考えられます。
政府はいまDXに向けて人材の確保を急いでいますが、民間企業もDX人材の確保に力を入れています。
企業はもとより労働者一人一人にもデジタル化への意識改革が必要とされています。