2022年1月21日の日経新聞の朝刊に
という記事が掲載されました。
筆者は新型コロナウイルス拡大の中で着実な景気回復には消費喚起につながる賃上げが一段と重要になっていることを主張しています。
さらに現在多くの企業では春の労使交渉が始まっています。多くの方が耳にしたことがある「労使交渉」ですが、実際には何をするのか、経団連・医労連とは何をする団体なのかなど「労使交渉」に関わる事項についてフォーカスを当てようと思います。
まず、労使交渉とは労働者と使用者(経営者)が賃金などの労働条件について交渉する場のことです。
実際には1人1人の労働者と交渉するのではなく、労働者から選ばれた代表者と使用者が交渉したり、多くの労働者が在籍する労働組合と交渉したりすることが多く見られます。
今回の春の労使交渉では新年度4月以降の労働条件について交渉が進んでいます。
岸田文雄首相は好業績企業に対して「3%を超える賃上げを期待」すると表明しましたが、その表明に伴ってどのように交渉が進むのか注目されています。
日常で労使交渉のニュースを見る際などによく耳にする経団連や医労連とはなんでしょうか。
まず経団連とは日本経済団体連合会を略した名前であり、日本の多くの企業や団体が所属している団体であり、「日本の経済を発展させること」をテーマに多くの活動をしています。
労使交渉の場では、賃上げ要請や労使交渉の円滑化を図る役割を担っています。
一方で医労連とは日本医療労働組合連合会の略であり、日本各地の病院や診療所などで働く労働者が在籍する労働組合です。
医労連は同じ業種の会社にある労働組合が集まってつくる組合であり、労働者は業種で共通した労働条件の改善点を共同で使用者に伝えることで有効な交渉ができる利点があり、使用者は会社の垣根を超えた労働者の意見を集約することで産業ごとの労働条件に対するニーズを把握することができます。
医労連の他にも金属労協や電気連合など様々な労働組合があります。
コロナ下での政府からの賃上げ要請を受けてからの新年度以降の労働条件を決める春の労使交渉が始まっています。みなさんの周りの労働組合や同業種の労使交渉に注目してみてはいかがでしょうか。
<山田 航太>