
2026年1月15日の日本経済新聞の朝刊で、
月45時間まで残業可能 三六協定、締結5割どまり 「規制で働き控え」限定的?
という記事が記載されました。
「働き方改革」で強化した残業規制の是非が議論になっています。経済成長の足かせになっているとの声があり、日本成長戦略会議で見直しを検討中です。
残業のための「三六(サブロク)協定」を労使で結んでいる事業所は5割ほどとなっており、規制のために残業を控えているケースは実際には少なく緩和は不要との見方もあります。

三六協定は、労働基準法36条に基づき、労働者の代表と使用者が合意して労働基準監督署に届け出れば、月45時間、年360時間まで残業を可能とします。
≪参考≫厚生労働省 働き方改革特設サイト
働き方改革のポイントをチェック! | 厚生労働省
安倍政権下の働き方改革で規制を大幅に強化しました。18年の労基法改正により、三六協定を結んでも月45時間を超えて残業させれば使用者に6カ月以下の懲役(現・拘禁刑)または30万円以下の罰金を科せるようになりました。
それまで大規模なクレームや製品トラブルへの対応などは「特別条項」を結べば上限なしで働けましたが、特別条項があっても月100時間未満、年720時間までとしました。
19年4月から大企業、20年4月から中小企業に適用され、建設、運送など一部業種は猶予期間が設けられましたが、24年4月から適用が始まりました。
企業や働き手からは不満の声が出ています。各調査によると、時間外労働の削減で、企業からは「人手不足を感じる」や、働き手からは「年収が減少した」などのアンケート結果もありました。
ただ、規制のせいで残業を上限ギリギリに抑えている企業は多くなさそうです。厚生労働省の24年6月時点の調査で、回答した事業所のうち三六協定を締結しているのは49.7%にとどまり、42.3%が締結していませんでした。締結している事業所も81.1%は1カ月間の平均残業時間が20時間以下でした。
「隠れ残業」が一定程度存在しているのではないかと懸念もあります。「現状では規制を緩和する必要性は乏しい」との指摘もあります。
厚労省は「残業の必要がないため協定を結ばないケースが多いとみられるが、手続きの理解が十分に浸透していない可能性もある」と分析しています。
厚労省は詳細な実態を把握するため労働者へのアンケートや企業への聞き取りを行い、本格的な議論を始めます。成長戦略会議では残業規制緩和の是非のほか、中小企業が三六協定を結びやすくする支援策などについても検討します。
26年夏ごろに一定の方向性を示す方針です。
残業が無い方が良いとは思いますが、必要であれば協定を結び、企業や働き手にとって、納得して働けるようにしてほしいです。
<手島 裕子>