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在籍型出向について

2022年3月9日の日経新聞に

「在籍型出向」ようやく1万人~助成枠の2割どまり~

新型コロナウイルスの感染症の拡大に伴い、事業主が従業員を他社に出向させることで雇用関係を維持する「在籍型出向」が話題となりました。

厚生労働省は雇用関係を維持する「産業雇用安定助成金」を支給しています。

そこで今回は転籍出向、在籍型出向、労働者派遣等の様々な雇用形態とその違いについてお伝えします。

転籍出向とは出向元と出向先が出向契約を結び、従業員は出向元との労働契約を解除し、出向先と新たに労働契約を締結します。

在籍型出向とは出向元と出向先が出向契約を結び、従業員は出向元との労働契約は維持したまま、出向先と新たに労働契約を結びます。

出向元との労働契約は存続しているので、出向期間が終了すると出向元に戻るケースが多いです。

労働者派遣とは派遣元と派遣先が派遣契約を結び、従業員と派遣元が労働契約を結ぶものを言います。

以上のように別の事業所で働く労働形態は様々です。

厚生労働省は新型コロナウイルス感染症の拡大を原因とする事業活動の縮小に伴う解雇を防ぐ対策の一つとして在籍型出向をする事業主に「産業雇用安定助成金」を支給しています。

対象者は出向元事業主だけではなく、出向先事業主も支給対象者となります。

さらに助成対象は出向者の賃金だけではなく、出向成立のための機器や備品の整備や就業規則・出向契約書の整備費用も助成対象となっています。

出向者の賃金だけではなく、出向受け入れの初期費用も助成対象となっている「産業雇用安定助成金」の活用を検討してはいかがでしょうか。

<山田 航太>