2024年8月26日の日経新聞の夕刊に、
という記事が掲載されました。
近年は新型コロナウイルス渦によるタクシーの需要低下が続いていましたが、インバウンドの急回復などにより、タクシーの需要は高まっています。
そして、トラック運転手の時間外労働が年960時間に制限される「2024年問題」に備えて、歩合で稼ぐことのできるタクシー運転手の人気が高まり、大手タクシー事業者が運転手の雇用を増やしているようです。
トラックやバスの運転手の収入は時間外労働の比率が高く、残業規制による収入減を懸念する運転手は少なくありません。
一方でタクシーは売上高の6割ほどが運転手の取り分とされ、収入に占める歩合の割合が多いです。
特に東京のタクシー運転手の平均年収は585万円と、全産業と比較しても高い収入を得ていることが分かります。
トラック運転手の時間外労働による負担を減らすことを目的とした規制でしたが、それが収入減に繋がり、トラック運転手のなり手が今後減少していくことが予想されます。
確かに、インバウンドや高齢者の送迎でタクシー運転手の存在は欠かせませんが、トラックやバスの運転手も日本の流通や交通に欠かせません。
政府側も事業所側も、時間外労働による収入以外の面で、トラックやバスの運転手の人気を高め、なり手を増やす施策を講じることが急務であると言えます。
＜楢﨑 陽香＞
