2025年5月20日の朝刊に
ハローワークで採用、低迷 昨年、求人9割マッチングせず 民間サービス利用は増
という記事が掲載されました。
企業がハローワークに求人を出しても大半が採用に結びついていません。厚生労働省によると2024年は採用割合が11.6%と過去最低で、求人のおよそ9割が空振りでした。
民間の人材サービスの拡大に加え、企業と求職者の間のミスマッチが広がっています。
日本の雇用環境は大きく変化しています。かつてハローワークは主要な職探しの場でしたが、最近では民間の人材サービスの利用が増え、ハローワーク経由での採用率が低下しています。
この背景には、景気の影響だけでなく、企業と求職者のミスマッチが広がっていることが考えられます。
特にインターネットやスマートフォンの普及により、民間サービスを利用した職探しが一般的になり、特定の業種に特化したサービスの利便性も高まっています。
その結果、待遇の良い企業は民間サービス経由で人材を確保するケースが増えています。
ハローワークは誰でも無料で利用できる「雇用のセーフティーネット」としての役割を担っています。しかし、その機能低下は、有効求人倍率という日本の代表的な経済指標の信頼性にも影響を与える可能性があります。
この状況を受け、厚生労働省はAIを活用した職業紹介の精度向上を図る実証事業を2025年9月に開始予定です。
AIは求職者の希望条件を分析し、過去のデータを基に就職の可能性が高い求人を優先的に提示する仕組みを導入していくようです。
上記以外にもハローワークにはいくつか近寄りがたい印象を与えることがあります。
公共の施設ですので、やはり施設内が暗いのです。様々な理由で離職した方がいますが、失業給付を受ける方は特に次の仕事が決まっておらず気持ちが落ちている可能性もあります。
そういう時に積極的に訪問しようと思える環境づくりも「ハローワークへ行ってみよう」というきっかけにもなりそうですね。
<武末 江里>