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最低賃金引き上げについて

2021年7月16日の日本経済新聞の記事に

「根拠に基づく政策」試す最低賃金、効果分析は道半ば

という記事が掲載されました。

7月16日、中央最低賃金審議会で、2021年度の最低賃金を一律28円上げ、全国平均で時給930円とする目安が決められました。

28円の引き上げ額は時給で示す現在の方式になってからの過去最大上げ幅で3.1%となっています。

しかし、日本の最低賃金は、主要先進国では水準の低さが際立っています。

◆最低賃金とは
最低賃金法に基づき国が賃金の最低額を定め、使用者は、その最低賃金額以上の賃金を労働者に支払わなければなりません。

【最低賃金額より低い賃金で契約した場合】
最低賃金より低い賃金を労働者、使用者双方の合意の上で定めても、法律によって無効とされて最低賃金額と同様の定めをしたものとされます。

【使用者が最低賃金を支払っていない場合】
各都道府県1つずつ、全部で47の最低賃金が定められている地域別最低賃金以上の賃金額を支払わない場合には、罰則が定められています。使用者が労働者に最低賃金未満の賃金しか支払っていない場合は、使用者は労働者に対してその差額を支払わなければなりません。

◆日本の最低賃金について
日本の最低賃金は、主要先進国の中で低い水準にとどまっており、2021年の最低賃金はフランスと英国が1302円、ドイツが1206円、米国は州平均で1060円とされています。分配強化の観点から最低賃金引き上げに取り組む国が多く、賃金の低迷が続けば消費意欲が高まりにくくなってきてしまうと考えられます。

最低賃金の引き上げによって、正規社員との賃金格差が縮まり、非正規雇用者の手取り額がアップし、少しずつ生活の安定に繋がっていくのではないでしょうか。

また仕事に対するモチベーションの高まりにより地域経済の活性化につながっていくと考えられています。

しかし急激に最低賃金を上げてしまうと中小企業にしわ寄せがきてしまい、企業のコストがかさんできてしまうため、今後の政策面の配慮が必要になってくるかと思います。
<古田 知佳>