2021年10月4日の日経新聞の朝刊に
という記事が掲載されました。
この見出しについて「上司を育てる」という言葉に注目した人も多いのではないでしょうか。部下は上司が育てる、それでは部下を育てる上司を誰が育てるのでしょうか。
会社がフレックスタイム制や時差出勤、テレワーク、ペーパーレス化等の導入を決定した場合でも上司に理解されず実行することができないといったケースがあると思います。
そのため大手洗剤メーカーのライオン株式会社では、2019年に始めた「働きがい改革」の一環として全管理職600人に、部下との関係を6か月かけ再定義する「関係性向上プログラム」への参加を義務付けました。
プログラムでは
①部下の考えを取り込みながら未来を示す「オーセンティック(信頼感のある)リーダーシップ」を打ち立てる
②異なる職場でも部下への接し方に差がないようにすることを目標として設定し、講師が社会や未来などの様々な「関係性」についてのレクチャーを行い、徐々に実践的な研修が行われる。
また同社のアンケートではプログラム修了後の成果発表会のアンケートでは社員のやりがいは向上し、それに伴い「ライオングループで働くことを誇りに思う」と答えた社員の割合も向上しています。
実際に職場への満足度と職場の人間関係には大きな相関性があると考えられます。
職場の上司の理解がある人の職場に満足度は7割程度なのに対し、上司の理解がない人への満足度がない場合では職場への不満を持つ人が7割に達しています。
上司が与える社員への「働きがい」への影響は非常に大きく、仕事については満足しているが上司をストレスに感じる人もいるのではないでしょうか。
長年培ってきた考え方を壊すことは非常に困難なことですが、会社と協力しながら「アップデート」してみてはいかがでしょうか。
<山田 航太>