
2026年4月13日の日本経済新聞にて「静かな退職」に関する調査結果が報じられました。
マイナビの調査によると、必要最低限の仕事のみをこなす「静かな退職」をしていると回答した会社員は46.7%にのぼり、前年より増加しています。
特に20代では50%を超えており、若い世代ほどこの傾向が強いことが分かります。
近年、「静かな退職」という言葉が注目を集めています。
「静かな退職」とは、実際に会社を辞めるのではなく、与えられた業務以上のことは行わず、仕事と一定の距離を保つ働き方を指します。
この背景には、働き方に対する価値観の変化があると考えられます。
かつては「会社のために尽くす」ことが美徳とされていましたが、現在はワークライフバランスを重視し、自分の時間や心の余裕を守ることを優先する人が増えています。
また、過度な業務負担や評価制度への不満、人間関係のストレスなどが積み重なり、「頑張りすぎない」という選択に至るケースも少なくありません。
「静かな退職」は単なる怠慢ではなく、自分を守るための一つの選択とも言えます。
一方で、この働き方が広がることによる影響も無視できません。業務を最小限にし、自分のペースで仕事を進める姿勢は周囲との情報共有や協力を妨げる場合があります。
組織全体の生産性の低下、意欲的に働く人との間に生まれる不公平感など、企業側にとっては大きな課題となります。
このように、静かな退職は一部の環境においては歓迎されるものの、多くの場合は誤解を生む要因となることがあります。
従業員の心理的な健康を守り、理解を深めるためにも適切な評価・働きやすい環境づくりなど、労務管理の改善を行う取り組みが必要なのではないでしょうか。
「静かな退職」は単なる怠慢ではなく、働く人の価値観の変化を映す一つのサインとも言えるでしょう。
<鴻矢 智美>