
2026年6月27日の日本経済新聞に
という記事が掲載されました。
人手不足が深刻化する中、パート・アルバイトとして働く主婦の約2割が、いわゆる「年収の壁」を意識して手取り額が減らないように勤務時間を調整しているという内容です。
年収の壁は、税や社会保険の制度が働き方に影響を与える問題としてたびたび取り上げられています。
しかし、記事で印象的だったのは、出産前は正社員として働いていた女性の多くが、出産を機に働き方を変えているという点でした。
女性が働き方を見直す理由は、年収の壁だけではありません。
子育てや介護との両立、家事負担、保育環境など、さまざまな事情が重なり、家族に合わせて働き方を調整せざるを得ないケースも少なくありません。
こうした背景には、家庭内の役割分担や働き方に関する日本の慣習も影響していると考えられます。
一方で、多くの企業や特定の業種で慢性的な人手不足に直面しています。
働く意欲があっても、制度や環境によってその力を十分に発揮できない状況は、企業にとっても大きな機会損失といえるでしょう。
これからは、年収の壁への対応に加え、育児や介護と仕事を両立しやすい職場づくりも重要になります。
例えば、柔軟な勤務時間制度やテレワークの活用、短時間勤務でもキャリアを継続できる仕組み、さらには男女を問わず育児や介護に参加しやすい職場風土を整えることが、働き続けやすい環境づくりにつながります。
人材の確保がますます難しくなる時代だからこそ、「働けない理由」を減らし、「働きたい」という気持ちを支える環境づくりが求められています。
制度の見直しと職場環境の整備を両輪で進めることが、多様な人材が活躍できる社会、そして企業の持続的な成長にもつながるのではないでしょうか。
<木藤 なつみ>